現代の大学進学について語る上で、まず現在までの大学進学率の推移を見ていきましょう。一覧で見ると変化がわかりやすいので、色々と参考になる部分があるかと思います。また、日本以外の先進国との比較も調査してみましたので、併せて考察していきましょう。
以下の数字を見ると、1980年から1990年まで一度減少傾向にありますが、それ以降は再び上昇傾向にあり、高等教育や大学志向の高まりが分かります。ただ、ここ数年は、伸び率が停滞しており、微少ながらも値が低下しています。これは、企業にとって即戦力となる高等専門学校への需要が増加していることが一因と考えられます。
1980年(37.4%)
1985年(30.5%)
1990年(30.5%)
1995年(37.5%)
2000年(44.1%)
2005年(45.7%)
2010年(52.2%)
2011年(51.7%)
2012年(51.2%)
2013年(50.8%)
女性の短大への進学率はずっと上昇傾向にありましたが、比べて男性は低い値でほぼ横ばいで推移してしました。しかし、男性の大学進学率が上昇するのと同じころ、女性の大学進学率も上昇し、反対に女性の短大進学率は減少、女性が短大進学から大学進学へとシフトしていったと考えられます。これは、女性の進学意欲が向上したためと思われます。ただ、ここ数年は、雇用情勢や就職市場の変化によって、大学への進学率は停滞、大学以外の選択を考えるようになったと考えられます。
実は、日本の大学進学率は、先進主要国(OECD諸国)と比較するとあまり高いとは言えません。2012年調べにおいて、日本の大学進学率51%に対して、OECD諸国の大学進学率平均値は62%です。この結果は、各国における大学進学率が、経済的豊かさに連動するものではないことを示しています。その国の文化的要因が強く介在することで、教育が支えられているようです。
近年、日本において大学の進学率がやや減少傾向にあるのは、不況による経済的な問題や、職人文化などのさまざまな複合的な要素からと考えられます。また、企業における年功序列や終身雇用の廃止から、世間では失業率が高止まりする一方で、正規雇用の機会を得ることも簡単ではありません。このような状況では「よい大学を出て、よい企業に就職する」だけでは、就職の安全保障には不十分なのです。これからは、従来とは違った就職へのアプローチが必要になってくると思われます。
看護師として活躍する女性は比較的、高収入な傾向にあります。しかし、家族や自分のため、もっと収入を得たいという人も多くいるのでは。そんな方は、高給が期待できる医療機関へ転職するのもひとつの方法です。効率的に収入を増やせるうえ、頑張りをしっかりと評価してもらえるので仕事へのモチベーションも維持しやすいでしょう。続きはこちら
日本では、大卒の男性の92%が就業していますが、同等の教育を修了した女性の就業は69%と低く、OECD平均の80%を大きく下回っています。その理由はいろいろ考えられますが、日本の社会が男性中心社会から抜け出せていないことや、女性の大学進学の目的が将来の就職よりも、大学生活を楽しんで、将来の伴侶を見つけるという姿勢にもありそうです。続きはこちら
大学に進学するにはそれなりの費用がかかります。それを教育ローンや奨学金で補填していく人も非常に多いのですが、返済義務のない種類の奨学金以外はすべて将来返済していかなければいけません。特に奨学金は学生本人の将来の債務になりますので、よく考えてから利用するようにしましょう。続きはこちら